七五三の男の子と女の子、お参りで着る着物についての豆知識【入門編】

七五三の男の子と女の子、お参りで着る着物についての豆知識【入門編】

  • 七五三
  • 七五三お出かけレンタル

七五三の衣装が着物っていうのはわかるんだけど、どんな着物を着るの??年齢によって種類にちがいがあるの?など、さまざまな疑問があるパパ・ママも多いかと思います。


今回は七五三着物【入門編】として七五三記念撮影のプロであるるフォトスタジオタートルが、七五三の着物についての情報をしっかりとお教えいたします。

【3歳・女の子・男の子着物】被布(ひふ)

3歳の七五三では「三つ身」という着物に、やわらかな兵児帯(へこおび)を締め、被布(ひふ)という袖のない上着を着るのが一般的です。最近の写真館や衣装店ではそれらを総じて「被布」と呼ぶことが一般的です。

被布は太い帯を使わないタイプの着物なので2~3歳のお子様でも着やすく、着崩れしにくい作りになっていて、お参りなどで活動的に動いても安心です。

被布はもともと「披風」と書き、帯がないので風が吹くと開くことから、この名前が付いたと言われています。被布の起源は不明ですが、1800年頃から、お茶や俳句などの席で男子が着用し始めたそうです。1830年頃には大名や旗本の後室、尼僧などに限って着られるようになりました。その後、男子の羽織に対するものとして一般的な女性も着用するようになりました。

形や用途は羽織に似るている被布ですが、羽織との違いは、胸もとを完全に覆うほど打ち合わせ部分が深くなっていて、組みひもで前をとめるというところです。。

被布は綿が入っていて暖かく、保温効果が高い着物として老人や子供に着せると上品でかわいいとされたことから、「袖なし被布」が七五三のお参りにいく少女の上着として多く用いられるようになりました。 七五三の被布は大人の被布と違い袖が無く、絹紐で作った菊結びなどの飾りが胸元についているのが一般的です。

最近では、バラやウサギさんなど洋風の飾りが付いた被布もあり、七五三の女の子のために考えられたデザインが毎年発表されるので、各写真館のカタログなどをぜひチェックしてみてください。

最近では男の子も3歳でお祝いするご家庭が増え、男の子用の被布も登場しています。タートルでもお取り扱いがありますので、5歳は羽織袴、3歳で可愛い被布姿での記念撮影も人気が高まっています。

【3歳・5歳 男の子】 羽織袴(はおりはかま)

男の子は3歳も5歳も羽織袴を着ます。上に羽織っているのが「羽織」。下にはいているのが「袴」。合わせて「羽織袴」です。

羽織というものが重ね着の様式に由来があるとされています。当初には埃よけとして用いられていた羽織が、袴と組み合わせ様式化したことで、正式な装いである羽織袴になったと言われています。

羽織は古代に身分の高い人たちが、雨や雪を防ぐために着ていた雨具で、撥水効果のある水鳥の柔毛を織り交えて作られていました。そのため、羽という文字が付いて「羽織」と呼ばれるようになったそうです。

七五三はもともと、袴着(はかまぎ)という、子供が幼児から児童に成長したことを祝い、初めて袴をはかせる儀式でした。近世以降、武家や庶民の間で七五三の風習が定着して、男の子は羽織袴スタイルで七五三をお祝いすることが定番になったようです。

お宮参りで「一つ身」という着物をご購入されたご家庭では、仕立て直して5歳の七五三で袴と合わせて着せるというやり方もあります。成長とともにサイズを直して着られるのは、着物の楽しいところです。

5歳の七五三の男子羽織袴は背中に竜や鯉、武将や鷹など、将来の大成をイメージするような図柄が描かれた古典の着物が人気が高い定番になっています。最近で袖なし羽織りや、幾何学模様など現代風の模様のものも増えており、多様性と個人のお好みに合わせたチョイスが可能になっています。どんな着物が似合うかは羽織ってみないとわからないものなので、衣裳内覧会などをぜひご利用してみてください。

7歳女の子→四つ身【よつみ】

7歳の女の子は「四つ身」と呼ばれる着物を着ます。四つ身は、4歳~8歳くらいの子ども用の着物です。四つ身は普通の幅の反から、身長の4倍の長さの布を裁断して作る『四つ身裁ち』という裁ち方で作ったことから、そう呼ばれています。この作り方は、子どもの成長に合わせて肩揚げや腰揚げして、丈や幅を調整することができるので成長期のお子様の着物なのです。

四つ身は子供用なのですが、振袖のように袖も長く帯も結びます。帯を結ぶということが「大人の女性の仲間入り」を意味することから、女の子の七五三のお祝い衣装になったようです。その起源は 鎌倉時代にさかのぼり、着物に縫い付けたひもで着付けをされていた子供が、大人と同じようにを結んで着物を着るようになることを祝う儀式として始まったそうです。これが 「帯解の儀」と呼ばれるようになったのは室町時代と言われています。当時は 9歳で行われていたそうですが、江戸末期から女子は7歳となり、七五三の7歳の衣装として定着していったようです。

四つ身の柄は大きく分けて「絵羽柄」「小紋柄」と呼ばれるものがあります。

「絵羽」は着物の形に仮仕立てをした状態で下絵を描き模様を完成させます。これは「絵羽模様」と呼ばれ、留袖や訪問着、振袖などもこの絵羽模様で仕立てられています。絵羽の一番の特徴は、着物にした形で絵付けがされているので、縫い目でも模様が途切れず、ひとつの絵画のように見えることです。裁断された各パーツの模様を合わせるためには高度な技術が必要になるため、制作難度が高く、高級な柄付けと言えます。そのため着物としての格も高く、価格も高額なものが多い傾向にあります。

絵羽模様と対照的なのが「小紋柄」です。反物に直接柄を染める方法が用いられ型紙を使って同じ柄を繰り返し染め上げて模様が付けられます。もともとは柄の大きさによって大紋、中紋、小紋と分けていたこともあったそうですが、現在は柄の大きさに関係なく、総称として小紋と呼ばれています。洋服のように全体に柄が表れるのが特徴で、絵羽のように縫い目で柄も繋がっていません。

七五三用にデザインされた小紋は可愛いモチーフも多く、小紋ならではの良さで人気があります。ちょっと新しいものが好きな方にお勧めな着物が多い柄行です。

どちらのタイプの模様でも、四つ身は柄行も華やかで、映えるので七五三の7歳ではぜひ着物でのお参りとスタジオ撮影をお勧めします。

まとめ

いかがでしたか?七五三の衣装には日本古来からの様々な意味と由来があります。お祝いの年齢ごとに着る着物の形が変わるのも楽しいところ。成長の節目節目に、可愛い着物姿を残してはいかがでしょうか。フォトスタジオタートルは東海地方最大級の衣装数なので、一度お近くの店舗までお気軽に見学に来ていただくのもおすすめです。

タートルの七五三

フォトスタジオタートルでは現在、七五三撮影を受け付けております! タートルオリジナルの衣装と、デザイナー手作りのスタジオで撮影してみませんか?

SHARE: